2010/12/16
この相手と結婚して良いか悪いかを判断する誰でもできる2つの方法
このニコ生講義で宮台真司氏が、最近とりわけ強調している男女間の絆について言及していた。
それはというと、昨今の恋人関係、夫婦関係において本質的な絆を意識しなさすぎということだ。恋人でも夫婦でもいいが、表面上のことだけしかお互い知らず、どちらも波を荒らさないように穏便に、そして平和に、「今日も一日楽しかったねちゃんちゃん」と、繰り返し繰り返し相手の懐に入らず、こちらの懐も開示しない、腹を割って話せる関係になっていない現象。つまり最近の奴らは本質的な絆を作ろうとしていない。それでいいのか?本当にそれで相手のことを信用できるのか?という感じの危惧をおっしゃっていた。
それで宮台さんは、そうした懸念をしたうえで対処法を言っていた。夫婦なり恋人なり、相手が信用できるかどうか、相手を信じていいいのかどうかの目利きの方法を。
本当に信頼出来る人間、本当に絆を深める人間を判断するには、二人の仲で日頃起こらない窮地な状態、もしくは自分のフレームより逸脱した出来事に遭遇した時にどういう行動を相手がとるかで露呈するのだという。
例えば、彼女彼氏が浮気したとか、障害者の赤ちゃんが産まれたとか、自分が車椅子生活になったとか、そういうときにパートナーとしての彼氏彼女、嫁、夫はどういう行動をとるのか。逃げ出すのか。それとも右往左往せずに適応し冷静に対処するのか。そういった相手にとって予想外の非日常な出来事が起こった時の行動によってやっとこさ、その人が信頼できるのか、それとも信頼できないのかの判断がつくのではないだろうかと述懐しているわけだ。
さて、そんな宮台さんの思想を聞いて感じた事がある。この方法は自分の気持ちを判断するのにも使えるんじゃないだろうかと。例えば、それは脳内シュミレーションだけでいいと思うが、相手がもし浮気したら自分はどういう行動をとるだろうか?障害者の赤ちゃんが産まれたら自分はどういう行動をとるだろうか?相手が車椅子生活になったらどういう行動をとるだろうか?といった自分視点で相手への気持ちの整理にも使えると思ったのだ。
相手の本質的な指針にも使え、自分の心構えの基準にも使え、自然に分かっているようで、実は言われるまでは意識できない微妙なところをいつもついてくるなと宮台さんの話を聞いて思ったのが一つ目。
それと、もうひとつの方法がこれ。
「結婚相手はどういった人がいいですか?」的な問いに対して宮台さんははっきりと一言で答えていた。宮台さんは"明るい人"がいいのだという。明るい人とは、賑やかな人という意味ではなく、自分が落ち込んだ時や諦めかけた時、人生の中で大きな壁にぶち当たった時に、横で一緒になり暗くなるのではなく、ポジティブに背中を押してくれる人を指すらしく。つまり、どんな過酷な状態で家に帰ってきても、彼氏彼女、妻、夫だけは「そう言わずにもうちょっとがんばろうよ」的な安心感を与えてくれる存在のことを言い、そして、であれば結婚に値する相手だと仰っていた。
宮台さんはこれをホームベースというキーワードを使っていて、僕の理解によると、外で自信がない事、不確実性のある事、正当性があるのかないのかの判断がつかない事などの不安な行動や発言をした時にでも、家に帰ればパートナーが見方になってくれる安心感こそが、ホームベースの意味なのかなと。
それでいて勝手に補足すると、その安心感をもっとリアリティに落とし込むと、例えば、自分がラブプラス大好きでトチ狂うように没頭していたとする。周囲には、「はぁ、あの人いい歳して何やっているわけ?」と世間一般の評判は悪い状態であったとしても、家に帰ればパートナーだけはそれを理解してくれて受け止めてくれる。ラブプラスじゃなくても、ダッチワイフでも○○オタク的な事でも構わない。周囲には、冷ややかな目で見られ、パートナーもそう見られるけど、けど、それでも見方になってくれる。
ベタな言葉を使えば、全世界の人が"右"と言っていて、自分だけが"左"と言えば、パートナーは一般論や正解など度外視して、あなたが言うのであれば問答無用で"左"と擁護できる存在こそが本質的なホームベースであり、結婚相手として判断できる指針ではないだろうかと思うわけなのだ。
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中学生からの愛の授業
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宮台真司
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